新しいお店を開くために貸店舗を探す際、自分が思い描くお店の将来像や営業戦略になるべく合致する物件を見つけたいもの。しかし、ひとことで貸店舗と言っても、立地条件や階数、物件の現状によってコストや労力、集客率は変化します。事業にマッチする物件かどうかを見極めるためにも、店舗・テナントの特徴を把握しておくことが大切です。

そこで今回は、「立地」「階層」「引き渡し時の状態」という3つの観点から、店舗・テナントの特徴と違いをご紹介します。

店舗・テナントは「駅前」「郊外」の立地で変わる

まず「立地」の観点から店舗・テナントの違いを見てみると、「駅前」にあるか「郊外」にあるかで大別できます。“駅前”にある貸店舗とは、駅から徒歩圏内にある物件のことで、多くは駅周辺のビルに入る小規模なテナントです。駅前の貸店舗を借りる場合、想定すべき客層は駅の利用者なので、単独客が多く、回転率の良いお店になると予想されます。

またビジネス街なのか、学生街なのかなどによってターゲット層を絞り込んだり、お店のコンセプトを決めたりしやすいと言えます。一方、“郊外”にある店舗・テナントとは、国道など広くて交通量の多い道路に面する物件が大半を占めます。車を利用する家族連れやグループ客がターゲットなので、店舗はある程度広々としており、また規模に合わせた駐車場も確保されている傾向にあります。

道路から駐車場への入りやすさ加えて、走行中の車から見つけやすい大きな看板を設置するなど、滞在型のお店づくりを意識する必要があるでしょう。

店舗・テナントは「地下」「地上」「高層」などの階層で変わる

駅前型の店舗・テナントに多いのですが、「階層」という観点でも特徴は変わります。

1階の店舗は「地上店」や「路面店」とも呼ばれており、目に留まりやすいことからお店が認知されやすく、間口や出入口を工夫すれば、より人を呼び込むことが可能です。

次に、2階や地下の店舗は「階段が外から見えやすい位置にあるか」「1階に看板が設置できるか」などによって集客率が変わります。

3階以上は「空中店」とも言い、人の目に触れづらくなるので、いよいよ認知度は低くなります。空中店のキーポイントはエレベーターで、地上の分かりやすい位置にあったり、複数設置されたりしていれば、2階以下の店舗にも負けない集客力を見込めるでしょう。

店舗・テナントは引き渡し時の「スケルトン」「居抜き」で変わる

新しい借主へ貸店舗・テナントが引き渡されるとき、その状態は「スケルトン」か「居抜き」のどちらかです。

スケルトンとは、内装などが一切無い物件のことで、家具や什器(じゅうき)はもちろん、壁紙も貼っていない状態を指します。いちから内装設備や配線を設置する必要があるため、イニシャルコストが跳ね上がりますが、自分で思い描くとおりのお店を作れる自由度が魅力です。

一方、居抜きとは前に入っていたお店の設備や内装などが残されている貸店舗のことで、場合によってはすぐに開店できます。そのまま利用するならコストを抑えられますが、希望通りの内装ではなかったり、やり直すための費用がかさんだりする可能性があることも考慮しておきましょう。

まとめ

店舗・テナントにはいろいろな種類があり、「立地」「階層」「引き渡し時の状態」によっても特徴が違います。新規出店をするなら、様々な観点から店舗・テナントの特徴を把握し、マーケティングを進めた上で事業に適した物件を探すことが望ましいと言えるでしょう。

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