最近の「変化が早い」時代背景を考えますと、リスクを減らした出店形態として、もっとも注目すべきは居抜き物件だと言えます。
居抜き物件の一番の特徴は、「既に店舗の内装が出来上がっている」ということです。
スケルトン状態から内装を作る場合、業種によっては、坪単価50万円以上かかると言われており、高価な材料を使う又は凝ったデザインにすると、さらに高くなります。
しかし、居抜き物件の場合、その内装費用を大幅に抑えることができます。
【居抜き物件の場合】
内装部分が無償で引き渡される場合 → 改装費用のみ
内装部分を造作譲渡として買い取る場合 → 譲渡費用+改装費用
「初期費用を安く抑えることができる」ということは、「出店時に投下する分の資金をより早く回収することができる」と言えます。
これは、仕入れ強化・設備の追加投資などに資金を回せることになるので、経営の安定や他店舗展開を考える場合にはとても重要だと思われます。
居抜き物件で、「以前飲食店」→「今回も飲食店」など業種が近い場合は、「あそこには飲食店がある」と開店前から認知されている方も多くいらっしゃるはずなので、ゼロから始めるよりも有利な可能性があります。
以前の店舗の内装をもとに改装するので、スケルトンから作る場合とは違い、レイアウトなどの融通が利かないという面があります。
ただし、もちろん事前に内装を十分に確認した上で契約をして頂くので、大きな問題ではないとも考えられます。
前テナントが同業種で、もしも近隣の方々へ悪いイメージを与えていた場合には、不利になることがあります。
例として、「頻繁に警察が来るようなことが起きていた」「不良の溜まり場だった」等があげられます。
その場合は、「運営者が変わった」ことを前面に打ち出して、大幅なイメージアップを図る必要があります。
居抜き物件を契約する際に一番気をつけなければいけないのは、厨房機器などの「リース契約」についてです。
以下の3点は、内装・各種機器を引き継ぐ際に絶対に確認しなければなりません。
1、店舗内にある機材のうちどれがリースなのか
2、契約の年数・残額など、リース内容の詳細
3、機材がちゃんと動くかどうか
近年の店舗物件の契約書には、「内装譲渡禁止」「原状回復義務」等が、ほぼ100%と言っていい程記載されています。
その為、居抜き状態での引渡しをするには、まずビルオーナーの了解が得られていないといけません。
現テナントと新テナントとの間で話がついていても、ビルオーナーに了承して頂けなければ居抜きでの引渡しはできないので、事前にビルオーナーの了解が必要となります。
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