製品開発やそれに向けた研究は、多額の費用がかかります。北九州市には、事業者様の費用の負担を減らして研究開発に安心して打ち込めるようにサポートする補助制度「産学共同研究開発プロジェクト」があります。
今回は、その内容と過去の事例についてご紹介します。
北九州市の補助制度 産学共同研究開発プロジェクトを実施している機関は?
北九州市の産学共同研究開発プロジェクトを実施しているのは、公益財団法人 北九州産業学術推進機構内にある産学連携統括センターです。北九州市では、平成13年4月にオープンした北九州学術研究都市にみられるように、「産業」と「学術」の結びつきに非常に力を入れています。
産学連携統括センターは、北九州内の大学と企業が互いに協力しあう共同研究を促進させるため、大学側と企業側のマッチングや産学連携コーディネートなどを行っています。大学も企業も、それぞれすばらしい技術を持っていても、それだけでは新製品や新技術の開発に結び付かないかもしれません。
そこで、産学連携統括センターが産学共同研究開発プロジェクトを通じて両者の橋渡しを行なうことで、新たなモノや技術ができる可能性が広がります。ほかにも産学連携統括センターでは、大学や研究機関と連携しながら企業の製品開発・品質管理などの相談も受け付けていますよ。
北九州市で実施中の産学共同研究開発プロジェクトの2つの補助制度
産学共同研究開発プロジェクトでは、下記2つの補助事業を年度ごとに募集しています。
(1)新成長戦略推進研究開発事業 シーズ創出・実用性検証事業
この補助制度の対象となるのは、北九州市にある大学などの研究機関です。対象機関が実用化を目指すための可能性を検証する研究や、開発に対する補助となります。なお、同事業の補助金の上限は100万円ですが、生産性向上などに該当するロボットや関連装置の研究開発を行なう場合は、上限額が300万円まで拡大します。
(2)新成長戦略推進研究開発事業 実用化研究開発事業
こちらの補助制度は、車・ロボット・医療・革新的なものづくりなど4分野のいずれかに該当し、実用化が見込まれる新しい技術や製品の研究・開発に対して補助金を交付するものです。補助対象者は産学連携で研究や開発を行なう市内企業で、最大300万円まで交付されます。そしてこちらの事業も、先ほどのシーズ創出・実用性検証事業と同じく、生産性向上などに該当するロボットや関連装置の研究開発を行なう場合は、上限額が500万円まで拡大します。
今年度の2つの補助制度公募受付は終了していますので、来年度以降の公募を検討する事業者様は、今のうちから必要な書類や条件などをチェックしておくと、新年度の申請がスムーズに進むでしょう。
北九州市の補助制度で採択された過去事例
最後に、今までに産学共同研究開発プロジェクトの補助制度でどんなテーマが採択されたのか、一例をご紹介します。
●交通弱者(視覚障害者・高齢者など)向けの道案内システム開発
●立つ・座るなどの動作を支えるための機器開発
●自家発電バイオセンサーを用いて、農産物や水産物の鮮度・加工・品質管理を行なうためのIoTシステムの開発
ほかにも数多くのすばらしいテーマが採択されていますので、自社と同じような分野で採択されたものを知りたい事業者様は、産学共同研究開発プロジェクトのページをぜひご覧ください。
まとめ
北九州市の補助制度「産学共同研究開発プロジェクト」は、若き研究者や将来性のある企業の未来を応援する補助金制度です。北九州市で新製品や技術の研究開発を行なう事業者様は、ぜひチェックしてみてくださいね。
そして、北九州市の事業用物件探しは、株式会社ホームデザインまでぜひご相談ください。